【Hisae’s Voice vol.20〜エピローグ】
本帰国が見えてきてから
せっかくだから、と帰国前、帰国後、そして、キャリアの繋げ方に葛藤するであろう姿を記録してみよう、と思って始めたHisae’s Voice。
今回で20回目になりました。
ブラジルのサンパウロで
ふとしたきっかけで前代表の加治屋(私はマミちゃん、と呼んでます)と出会って
記憶の中で封印してきた「働きたい」という想いにまた火をつけてもらって
ふと周りを見渡すと私と同じような想いを抱えている友人がいることに改めて気づき
「私たちに何ができるか?」を話し合っているうちに
駐妻キャリアnetの構想が浮かび、想いを同じくする同志が集まり
2017年7月にこの駐妻キャリアnetは産声をあげました。
「キャリア」を語れるのは
上場企業などの第一線で活躍してきた高学歴、ハイキャリアな女性達だけだと思い込んでいました。
私のような中途半端な経歴で「キャリア」を語るのはおこがましいのではないか?
こんな私のつぶやきを読んでくれる人なんているのだろうか?と思いながらも、その時々に経験したこと、感じたこと、を綴ってきました。
それが20回目。
10ヶ月間で20記事なので1月当たり2記事しか書けてませんでしたが
皆さんのコメントや「読んだよ!」の一言で、帰国後の辛い時期も乗り越えられましたし、この10ヶ月の間にも沢山の方々と知り合え、新しい扉がいくつも開いた気がします。
本当に心から皆さんに感謝です。
さて、最近のわたくしは
エッセンシャル思考とNLP(コミュニケーション心理学)を学んでいます。
そして、この二つの学びを実践することで、
今まで霧の中にいるようにボヤけていた未来も少しずつクリアになってきている実感があります。
今の仕事では保育園・発達支援事業の広報を担当していますがゆくゆくは過去の経験を活かして「世界×教育」 の分野でキャリアを築けないか、と模索し始めています。
また数年したら変わってくるかもしれませんが
「いま」の私に目を向けるとこのキーワードがしっくりきます。
そして、働き方に関しても考え方が変わってきました。
「とにかく働きたい!」
が先走って、帰国後2ヶ月で就職した私。
最初の2〜3ヶ月はアドレナリンが大放出していたので
往復3時間の通勤も、二人の子どもの別々の預け先へのお迎えも、家事、分刻みのスケジュールも、忙しくなることが嬉しくて、がむしゃらに走ることができました。
当初は週3の勤務くらいだったら余裕だろう、と高を括っていました。が、勤務日以外は3才の子どもは在宅。空いてる時間で帰国後の家のセットアップや子どもの学校関連の行事やお手伝いに参加、それ以外にも気になるセミナーやワークショップに進んで参加する、など休息日ゼロの状態を自ら作っていました。
過去の記事でも書きましたが
帰国後の再就職に向けて受けたワークショップ「ソース〜あなたの人生の源はワクワクすることにある」のトレイナーは算命学(四柱推命)の講師でもあり、パーソナルセッションの延長で私の初期設定(どのようなエリアが本来得意か、など)を調べてもらったことがあります。
そこで算出された私の体力値(気力)は5段階中2。信じる信じない、は置いておいて、過去を振り返ると確かに、と心当たりもあり…。
「体は鍛えたら体力は付くはず。」
「私の体力値が2なんて信じられない。」
「筋トレすれば2から3に上がるかもしれない!」
と、思ったものの、振り返ると頑張りすぎてその度に心身を壊し、結局当初の目的から遠くなる、ということを過去に何度も何度も繰り返していたことを思い出しました。
整体や鍼灸にお世話になり続けないと動かないポンコツな身体。
爆発して反省して、の繰り返し…。
と、すると、子どもにも手がかかるこのタイミングで「全てを完璧に」求めたとしても満足の結果を得られることができるのだろうか…。
そんな私にマイコーチが勧めてくれたのが「エッセンシャル思考」です。
Facebookの会員グループでもメンバーの方が書評を書いてくださっていますが
☆自分のフレームとリソースを再確認する
☆考える為の余裕を作り出す
☆小さく始めて大きな成果を出す
という内容は
いつも容量いっぱいを超えてまで頑張ろうとしてしまう私には目からウロコでした。
夫にこの「エッセンシャル思考」の考え方を話したら「え?そうゆう風に考えずに今まで生きて来たの?!」と驚かれましたが…。汗
コンサルティングファームにいらっしゃった方々や男性はフレームワークなどエッセンシャル思考的な選択の仕方が既に身についてるのかもですね。
ギュウギュウに予定を詰め込んで、余裕がなくなって夫や子どもにも当たり散らし、
月に2度も高熱で倒れ、と、沢山失敗を繰り返して
「私は私らしく、でいいんだ」
と、エッセンシャル思考を知ったことで
フッと憑き物が落ちたような感覚になりました。
今は敢えて「予定のない日」を意識して作り、朝30分程度1人でゆっくり考える時間を作っています。
「学習の4段階」(5段階という説もある)をご存知でしょうか?先程もお伝えしたNLPで学んだことなのですが
人は
- 無意識で無能な状態 (存在そのものに気づいていない)
- 意識的だが無能な状態 (存在には気づいているが実行はできない)
- 意識的で有能な状態 (意識すればそれなりにできる)
- 無意識で有能な状態 (それができて当たり前になっている)
の4段階を経て「学ぶ」のだそうです。
詳しくはこちらの方のブログが分かりやすいです。
スキル学習の4つの段階(NLP) | ★もちまい★LOHASな自由人のブログ♪
これは全てのこと、それこそ駐妻生活にも言えるのではないか、と思うのです。
2から3はそれなりに楽しめるのですが、3から4は特に苦しくて「モヤモヤ」がつきまとうと思います。
でも「モヤモヤ」してる、ということは少なくとも1や2にはいない事、もう少し頑張れば4(意識しなくても習得している)に引き上がることができます。
私の経験も、万年3で足踏みしているようでモヤモヤを貯めて苦しかったですが、
ようやく4が見えてきたかな?と感じています。
半年経っての面談で、上司に待遇の改善を提案してみました。
結果、通勤時間が短縮できるエリアに引っ越し、かつ子どもの預け先が安定するまでは
リモートワーク、週1〜2出勤のペースの働き方にすることができました。
そして、時給も上げていただき、時短社員→正社員、とライフスタイルに合わせてのキャリアパスも示してもらいました。
この提案を入社時にしていたら確実に通っていなかったと思います。
会社側としても、ブランクがあり、キャリアに一貫性のない、まだ子ども達が小さい私を採用するのもある意味チャレンジだったと思います。
帰国後悩むことが多く、仕事でも思うように出来ない自分に悔しい想いを沢山しましたし、子どもに対しても寝顔を見ながら「余裕のないママでごめんね」と泣きながら呟いたことも一度や二度ではありませんでした。
でも、そんな時期も腐らず諦めずに目の前のことを頑張って来てよかった。
やっと、「自分軸」が分かってきました。
駐在期間中はこの「自分軸」がなくなってしまうように感じて苦しいですよね。
でも私にとって駐在期間中に経験したことも全てこの「自分軸」には無くてはならないものになっています。
人と比べない。
比べるのは自分。
今の私にはフルタイムで働くワーママは目指せません。
でもだからといって何もしない、ではなくて
細々でも2から3、3から4、と学習を重ね、自分らしいキャリアを重ねていきたいです。
長くなってしまいましたが、Hisae’s Voice は一旦お終い。
運営の一線からも退くことに決めました。
でも私にとって、企画の立ち上げから関わってきたこの駐妻キャリアnetは
我が子のような存在であり、共に頑張ってきたメンバーは各々の個性は異なるけれど血のつながらない姉妹のような(笑)、不思議な絆を感じられる大切な仲間たちです。
第一線ではないけれど、OGとして、これからも「あ!コレは駐妻時代の私にも伝えたいかも!」ということがあれば変わらず会員グループなどでも共有したいと考えていますし、もしかしたらまた「ご報告」で駐妻としてカムバックする可能性もゼロでは無いかも…?なので、「さよなら」ではありません。
駐妻キャリアnetともども、今後ともよろしくお願いいたします!
ありがとうございました!!
Hisae