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【interview / vol.7】帯同先のドイツでリモート弁護士の道を切り拓く、井川 真由美さんインタビュー

駐妻のキャリアについて、気になる人にインタビュー。
第7回目は、ドイツ、ミュンヘンにて、リモート弁護士としてご活躍されている井川真由美さんに、スカイプをつなぎ、お話を伺いました!

 

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ー こんにちは。本日は、よろしくお願い致します。まずは、簡単にご経歴をお伺いできますでしょうか。

 

慶応義塾大学卒業後、都内の法律事務所にて弁護士として勤務していました。2005年から2007年までの間、夫が社費派遣でMBA留学をすることになったため、私も夫と同じ大学のロースクールに入学し、卒業後米国ニューヨーク州の弁護士資格を取得しました。

2007年に日本に帰国後は元の事務所に復職し働いていましたが、2014年12月に、再び、夫の駐在に帯同する形で、ドイツ、ミュンヘンに渡り、現在は、リモートで、日本のクライアント向けに、リーガルサービスを提供しています。

 

ー 日本と米国両方の弁護士資格をお持ちとは、素晴らしいですね!
現在駐在されているミュンヘンでも、リモートで弁護士のお仕事をされているということですが、現在のお仕事内容について教えて頂けますでしょうか。

 

日本の所属事務所からの依頼で、主に英文契約書のリーガルチェックを担当しています。また、ベンチャー企業7社と顧問契約又は業務委託契約を締結しており、契約書のドラフティングなどの法務案件を担当しています。

 

ー 大学卒業と同時に司法試験に合格されたと聞きました。それはとても難しいことだと思うのですが、子供の頃から、弁護士を目指されていたのですか?

 

そうですね。子供の頃から、弁護士になりたいと思っていました。
実際に弁護士になり、自分は、本当にこの仕事が好きなんだなと思ってきました。特に、契約書を作るのが好きで、出来上がった時には、毎回達成感を感じます。

 

ー リモート弁護士として、ドイツでも、お仕事を始められた背景・思い・経緯などを教えてください。

 

もともと仕事を完全にやめるという考えはなく、海外でいかに仕事を継続できるかを考えていました。とはいえ、子どもが小学生であり労働時間は可能な限りセーブしたいという気持ちもあり、また、住んでいるのがドイツ語圏で、仕事を探すのが非常に難しかったので、現地での就業は無理だと思い、リモートで日本のクライアントから仕事をいただくという方向に落ち着きました。

 

ー 日本のクライアントというのは、所属されている弁護士事務所のクライアントでしょうか?

 

いえ、所属事務所の仕事も引き続き担当していますが、知り合いからご紹介いただいたクライアントや、自分で新たに開拓したクライアントもあります。

 

ー お仕事を始めていかがですか。どんなところにやりがいを感じますか。

 

まずは、海外にいる私にわざわざ仕事を依頼してくださるクライアントがいることに、言葉では言い表せないくらい、感謝しています。それから、お仕事をくださるクライアントは、勢いがあるベンチャーが多いので、非常に面白い仕事が多くて、それがやりがいにつながっています。

また、「仕事のやりがい」というのとは少し違うかもしれませんが、海外に出てから家族と過ごす時間が増えたので、ワーク・ライフ・バランスという点で非常に満足しています。

 

ー 逆に、キャリア・仕事に関する悩みがあれば教えてください。

 

年齢的にそろそろマネージメントの経験を重ねていきたいところですが、海外 + フリーランスだとそれができません。仕事の内容も契約書のチェックなどに限定されてしまうのも悩みどころです。日本にいたときは訴訟案件等、より幅広い業務を担当していたので。。。また、仕事量を自分ではコントロールできないので、忙しい時と暇な時の波があるのも、悩みです。

 

ー 弁護士業のマネージメントと言うと、どのようなお仕事になるのでしょうか?

 

法務部の責任者ですとか、他の弁護士をまとめると言ったような組織運営に関わる業務になりますね。今は、フリーランスとして働いていますが、将来的には、組織に所属して、マネージメント業務にも携わりたいと思っています。

 

ー 最初に、「リモート弁護士」という言葉を伺った時には、かなり「新しい時代」を感じたのですが、落ち着いて考えてみれば、特にビジネス弁護士には、メールや電話で、コンタクトをとることが多いと思うので、ほとんどの業務が可能なのでは??と思い始めたのですが、やはり困難な点もあるのでしょうか?

 

やはり、人と人との関係が重要になってきますので、ちょくちょく顔を合わせて信頼関係を築けるほうが良いと思います。

「ちょっと弁護士の意見を聞いてみたい」と思ったときに気軽に電話をできる距離にいたほうが、有利だろうなと感じています。メールやスカイプもありますが、時差もありますし、必要な時に、すぐにアドバイスをさせて頂く、ということが難しい状況なので、わざわざ海外にいる弁護士に依頼する、ということには、なかなかならないのではと思っています。

ですので、今のクライアントには、大変感謝しています

 

ー 直接会って話せないというところは、やはりリモートの難しさですね。ドイツにいらしてから、ワーク・ライフ・バランスを取れているというお話でしたが、お仕事以外では、毎日どのように過ごされていますか?

 

日本にいた時は、仕事が忙しかったので、隣に住んでいた両親が子供達の世話をしてくれていて、私は、子供達にとって、母というよりは、姉のような存在でした。
ドイツに来てからは、家事をしたり、子供達の勉強をみたりする時間もとれるようになりました。また、今は、子供達の学校(インターナショナルスクール)で、保護者の学年代表と日本人会の代表を務めているので、学校関連のボランティアに割く時間も長くなっています。

 

ー 週末は、どのように過ごされていますか?

 

ミュンヘンは、ヨーロッパの中心に位置するので、スイスやイタリアまで小旅行に出かけたり、ウィーン、ベネチアプラハには、車で5時間ぐらいで行けるので、少し時間はかかりますが、行けない距離ではないので、頑張って(笑)遊びに行ったりします。
ドイツは、自然もたくさんあるので、公園を散歩するのも楽しいですし、教育や文化面でも素晴らしく、住むには最高です!

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ー 今後の計画や、やりたいことをお聞かせください。

 

本帰国は、2年後になることがほぼ決まっていますので、帰国後は所属事務所に戻る予定にしており、特段の事情がない限り、事務所を離れる予定はありませんが、たとえば週2~3日はベンチャーで働くなど、ワーク・ライフ・バランスを考えながら、面白い仕事にチャレンジしていけるといいなと思っています。

 

ー 最後に、世界中のキャリアに悩む駐妻に向けてメッセージをお願いします。

 

私の場合、日米双方の弁護士資格を保有しているという点が、一つの強みになっていると思いますが、アメリカの弁護士資格は、一度目の帯同でアメリカに駐在していたときに取得したものです。

もともと海外にはあまり関心がなく、英語も得意ではありませんでしたが、夫に引っ張られる形で海外に出たことによって、自分の世界も広がりました。アメリカの司法試験受験は長女が生後2か月の時だったので、周囲からは「無謀すぎる」「クレイジーだ」と言われましたが、今思えば、挑戦して本当に良かったです。

海外赴任への帯同は、キャリアの中断という点だけ見ればマイナスですが、新しいことにチャレンジする良いきっかけにもなると思います。とても貴重な機会だと思いますので、前向きにとらえて、様々なことに挑戦してみてください。

 

<インタビューを終えてみて>

一度目の海外赴任への帯同では、ニューヨーク州の弁護士を取得、二度目の赴任先ドイツでは、リモート弁護士。予期せぬライフイベントを、常に、プラスに捉えて、キャリアアップを図られてきた井川さん。
臨機応変に対応されてきた結果、キラキラと輝いている今の姿がある、ということを、スカイプ越しに感じることができました。徐々に、リモートワークが当たり前の世界になり、時差や距離を超えて信頼関係を築くことができる!と、多くの人が確信できるような時代が、近い将来、到来するのではと思いました。

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井川 真由美(いかわ まゆみ)

1998年 慶応義塾大学卒業、同年司法試験合格
2000年 都内の法律事務所勤務
2007年 米国ニューヨーク州司法試験合格
2015年 夫のドイツ駐在に帯同。同地にて、日本のクライアント向け、リモート弁護士 として、活躍中 

*日本と米国(ニューヨーク州)の弁護士資格を保有

 

 

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