【interview / vol.5】 仕事と駐妻生活、ワークライフバランスを実現する駐妻〜村上佳代子さん、刑部暁子さんインタビュー
現在お二人がどのように仕事をされているのか、また駐妻ライフと仕事のバランスの取り方などをお伺いました。
ー早速ですが、簡単な自己紹介をお願いします。
刑部:
私はブラジルに来てもうすぐ4年になります。夫の帯同のため新卒で入社した会社を退職し、これまでは2人の子供を育てる専業主婦でしたが、1年前からリモートワークを始めました。
村上:
私も刑部さんと同じ街に住んで2年目になります。転職を経て、10年ほど勤めた会社を退職し、夫のブラジル駐在に帯同しました。現在は3人の子供を育てながらリモートワークをしています。
ーお二人は現在リモートワークでお仕事をされているとのことですが、どのような内容でしょうか?
村上:
これまでに、ライティングや文字起こし、リサーチ業務など色々な仕事をしてきました。私の場合、時々エクセルの仕事が舞い込むとテンションが上がります(笑)
刑部:
私は村上さんを「エクセルの魔術師」と呼んでいます!
村上:
細かい作業が好きなもので(笑)
刑部:
私も、エクセルやワード、パワーポイントを使った作業がメインです。今回ご縁があって駐妻キャリアnetの地球のロゴを作らせて頂きました。良い経験になり楽しかったです!
村上:
今は短いスパンで様々な業界のお仕事をすることが多いです。データ入力だったり、ライティングだったり、シンプルなものからクリエイティブなものまで多様な仕事ができ、良い刺激になっています。
刑部:
新しい仕事のたびに新鮮だよね。共通のお仕事の時は二人で悩み、相談しながらお茶をしています(笑)
ーお二人はどのようなきっかけでお仕事を始められたのでしょうか?
刑部:
駐妻キャリアnet代表の加治屋さんとの出会いですね。同じ街で駐在したことがご縁でキャリアについて考えるようになりました。「仕事をしてみたいけど、今の私にできることは何だろう?」とぼんやり考える程度でしたが、加治屋さんと話しているうちに「私にもできることがあるかもしれない」と思いました。
村上:
私は渡伯の直前に10年近く在職した会社を退職したのですが、加治屋さんに出会うまでは駐妻は働かないものだ、という勝手な思い込みがあって、ブラジルで仕事をすることなんて考えてもいませんでした。でも、加治屋さんが自分のキャリアについて悩み、行動を起こそうとしている姿をみて、「あれ?私、仕事していいんだ?!」と気付かされました。
刑部:
私はこれまで数か所の駐在を経験していますが、加治屋さんは今までにない新しいタイプの駐妻だと衝撃を受けました(笑)
村上:
初めてお仕事の依頼を受けたとき、今まで自分が経験してきた業界とは全く違っていたんです。自分が依頼をこなせるのか戸惑いもありましたし、今後のキャリアにとって意味があるのかも不安になりました。でもいざ挑戦してみると、今まで関わったことのない業界を知ることができましたし、何よりも、仕事に対してのモチベーションを取り戻すことができて。今の経験は、私にとって今後大きな意味をもつものだと思います。一歩踏み出してみてよかったと思っています。
刑部:
加治屋さんがこの街に来なかったら今の私たちの生活はもっと違っていただろうな。素敵なご縁に感謝です。
ー仕事を始めたことでどんな変化がありましたか?
刑部:
2人の普段の会話内容が「今日の夕飯なに?」から「この案件ってさ〜」に変わったことですかね(笑)
村上:
そうそう、「主婦モード」と「お仕事モード」が二人の関係に生まれました(笑) 現地の生活に慣れて時間の余裕がでてくると、つい些細なことを考えて悩んだり落ち込んだり。私たちが住んでいるのは小さな街なので、視野もどんどん狭くなってしまう。でも今は仕事のことを考えるようになったので、クヨクヨ悩む時間がなくなったよね!
刑部:
それに、「この仕事の〆切が〇日まで!」と考えて生活するようになりました。仕事の時間、主婦の時間、習い事の時間…日々の生活に良いメリハリが生まれるよね。
村上:
日々の生活も、仕事にいい影響を与えることもあるね。例えば、ライティングのお仕事でいい言葉が浮かばなかったら、洗濯や買い出しなど主婦モードに戻って気分転換。そうするといいフレーズが浮かんだりする(笑)
刑部:
あるある!!(笑)
村上:
お仕事がきっかけで、現地のニュースにも興味をもつようにもなりました。仕事を始める前とは違った目線でブラジルを見るようになってきたと思います。
ーお二人はお子さんがいらっしゃると伺いました。子育てとの両立はいかがですか?
刑部:
子供たちを朝学校に送り出して、午前中は家事を済ませて、午後は私たちの自由時間。子供たちが帰宅するまでの限られた時間ですが、貴重な時間です。
村上:
その時間に、子供たちのお誕生日会の準備を一緒にしたり、料理や手芸をしたりしてるよね。でも、そんな日だけではなく「お仕事の日」を作って、気持ちを仕事モードに切り替えて集中してやっています。
刑部:
「今日は〇時までこの仕事を終わらせよう!」と目標を決めるとより集中して仕事に取り組めるよね。習い事や子供たちの学校の行事などもあるので、調整しながら仕事の配分を決めています。自分の都合に合わせて仕事ができるのはとてもありがたいです。
ー仕事に対してどのような姿勢で取り組んでらっしゃいますか?
刑部:
主婦の片手間みたいな印象を持たれそうですが、仕事をしているという意識をもって全力でやっています。プロ意識を持ってクオリティの高い仕事をしたいと思っています。
村上:
クライアントがどのようなものを望んでいるかを考えて、それに応えられるように意識しています。その点では、日本での仕事のスタンスと変わらないですね。これまで経験してきた業界や職種が違っても、日本でのキャリアは無駄になっていないと感じます。
刑部:
仕事に対してのモチベーションが駐在中に保てるのはいいよね。村上さんや加治屋さんに相談したり話題を共有したりするとやる気も出るし、リモートワークは一人での仕事だけど「孤独じゃない」と感じられます。お二人はとても心強い存在です!
ーお二人は今後どうされていきたいですか?
村上:
どのような形で仕事をするのかは決めていませんが、帰国をしても仕事をしたいと思っています。今はそれに向けてパソコンのスキルや、働く感覚を維持できればと思っています。
刑部:
帰国しても続けられるのがリモートワークのいいところ。私はまた海外に駐在する可能性が高いので、このスタイルは続けていきたいですね。
<インタビューを終えてみて>
駐妻生活を持ち前の明るさと行動力で楽しく過ごされているお二人。インタビュー時も笑いの絶えない会話の中、お互いを高め合う良い関係性が伺えました。キャリアについて悩みすぎず、一歩踏み出したことで、新しいライフスタイルを見つけたお二人は、お仕事と柔軟に向き合い、充実した日々を送っていらっしゃるようでした。
村上 佳代子(むらかみ かよこ)
大学卒業後、就職し、3度の産休・育児休暇を経て、夫のブラジル赴任に伴い2015年末に退職。ブラジルにてリモートワークで数社との仕事を経験。
刑部 暁子(おさかべ あきこ)
大学卒業後、就職。夫のカタール赴任に伴い2008年に退職。2011年帰国。出産を経て2013年に夫のブラジル駐在に帯同。1年前からリモートワークを始める。
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