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Vol.6 履歴書に書けるボランティアへ。全ての行動が将来に繋がる 〜州立大学アシスタントティーチャー・越谷佳代さんインタビュー

駐妻のキャリアについて、気になる人にインタビュー。第6回目はアメリカで大学のアシスタントティーチャーとして活躍する越谷佳代さんに登場頂きます!

 

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ー 現在のお仕事について教えてください。

州立大学のアカデミック日本語クラスで、アシスタントティーチャーとしてボランティアで働いています。それと並行して、日本語補習校の小二クラスで教師をしています。月曜〜金曜の午前は大学に通い、土曜の午前は補習校の小2クラスを担当。 さらに最近月二回、アリゾナ学園の合唱部の担任も始めました。

 

ー 素敵ですね!教育関係のお仕事ですが、もともと教師をされていたのですか?

いいえ、教師の経験は全くありません。大学卒業後、新卒で金属メーカーに就職し、経理や内部監査を8年間経験しました。その後会社の同期だった夫の海外赴任に帯同し、2015年10月に渡米しました。

 

経理や監査の仕事をされていたのですね。今のお仕事を始めたきっかけは何ですか?

渡米して数ヶ月は新しい生活に慣れることで精一杯な日々が続きましたが、半年が経った頃自分の中で「迷い」が出てきました。

 

それまでの日本で共働きの生活をしていたので、急に始まった専業主婦生活のギャップが大きくて。毎日の家事にやりがいを感じられなかったり、夫のお金を使って生活することに罪悪感を感じたり・・。

精神的にも不安定になり、夫に対して「私は何のためにここに来たのよ!!」と泣き叫んだりしていました。

 

そんな私を見かねた夫が、アリゾナにある日本庭園のボランティアスタッフの仕事を紹介してくれたのをきっかけに、運営スタッフとして働き始めました。その後、日本語補習校での教師を始め、並行してアシスタントティーチャーの仕事を始めました。

 

ー アシスタントティーチャーのお仕事はどうやって見つけたのですか?

州立大学の言語学部宛にレジュメを送り、スタッフを募集していないかを問い合わせました。その前に勤めていた、日本語補習校の仕事もやりがいがあったのですが、新しいことに挑戦してみたくなって。

 

レジュメを送った後しばらくして、日本語のアカデミッククラスの先生から連絡を頂き、アシスタントティーチャーとして採用して頂けることになりました。

 

ー 実際にお仕事を始めて見ていかがでしたか?

とてもやりがいがあります。私が担当しているのはアカデミック日本語クラスなので、多くの学生が日本への留学や就職を希望しています。

私は教師の経験はありませんが、日本の企業で働いた経験があるので、「日本のビジネスマナー」「日本の会社がどんなところか」「就職活動や給与制度」など、「日本で働くことの実情」をリアリティを持って学生に伝えられる点を重宝されています。

 

最初は「無給であること」「今までのキャリアと連続性がないこと」が気になって「え、私の価値ってゼロなの?」「これって将来のキャリアに繋がるのかな?」と感じていましたが、今は全く気にならなくなりました。

 

ー どんなきっかけで、気にならなくなったのですか??

肩書きや職種名には意味がなくて、「自分がその活動を通して何をするか」が重要だと実感したことが大きいと思います。

 

「ボランティア」も「教師」もただのラベル。どんなラベルの仕事をするかではなくて、その活動を通して自分が何を実現するか、の中身が大事です。

 

「今やっていることは全て無駄にはならない。将来につながる」と信じて日々、最大限の成果を出して、「履歴書に書けるボランティア活動」にすることを目標に働いています。

 

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ー ご主人は会社の元同期とのことですが、越谷さんが働くことに協力的ですか?

そうですね、日本庭園のボランティアスタッフの仕事を紹介してくれたのも夫ですし、比較的協力的だと思います。

 

ただ、日本人のコミュニティの中にどっぷり浸かっていると、どうしても「奥さんは働かないことが当たり前」という価値観になりがちです。

 

そこで私は、外国人の友人との交流の場に夫婦で出かけるように心がけています。日本人コミュニティでは、「◯◯さんの奥さん」として会話になりがちですが、外国人の友達と話すと「佳代は何の仕事をしているの?」と当然のように聞かれます。

 

そういう環境に、夫婦一緒に身を置くようにし始めてからは、夫も益々協力的になってきたように感じます。

 

ー そんな工夫をされているのですね!ご主人の協力を得られずに悩んでいる駐妻も多いので、とても参考になります。

実際に駐妻が働く際には、夫の会社への相談が必要になります。駐妻が働きたいと思っても、ご主人が協力的でないと、会社にコンタクトを取ることさえできず、働くことを諦めざるを得ません。

 

正攻法で説得する以外にも、いろんなアプローチを工夫して、「どうしたらご主人に協力的になってもらえるか」を考え、働きかけることが大切だと感じます。

 

ー ご主人の会社には、就労についてどのように相談されたのですか?

夫の会社では、駐在員の配偶者の就労に関しては前例も規定もなかったため、「働いていいですか?」と聞くのではなく、「こんな仕事につくけど、法律・納税・VISAは問題ないし、会社にとってもリスクはないので働きたい」と説明しました。前例がないことは会社も判断しにくいと思ったので、自分で可能な限り調べ、仕事もある程度決めた上で提案しました。

 

ー なるほど!自分で情報を集めて提案をするって大事ですね。これから就業を検討する駐妻にとってとても参考になると思います。最後に今後について教えてください。

現在の仕事もやりがいがあるのですが、以前から「アメリカの企業で働いてみたい」という思いを持っています。

日本語補習校や州立大学でのアシスタントティーチャーの経験で、教育という分野の面白さを知ったこともあり、特にアメリカの教育系ベンチャーに興味があります。

 

また、そろそろ帰国後を見据えて、「帰国後どんな仕事に就くのか」「そのために今何をするべきか」を考える必要があると感じています。

これからも悩むことはたくさんあると思いますが、「すべての行動は将来に繋がる」と信じてこれからも活動していきたいです。

<インタビューを終えてみて>

「履歴書に書けるボランティアにする」「夫の協力を得るために外国人コミュニティに参加する」「会社が判断しやすいように情報を整理して提案する」など、現状を受け入れながらも、自分の工夫で柔軟に未来を切り開いていこうとする越谷さんの姿勢がとても印象的でした!!

 

越谷佳代 (こしたに かよ)

2006年津田塾大学卒業後、日鉱金属(現JX金属)へ新卒入社。経理や内部監査を経験。2015年夫の海外赴任に帯同。現在は日本語補習校教師、大学のアシスタントティーチャーとして活躍中。

 

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